忘れもしない、20歳の時の夏。成人した僕は、同じく成人した仲間たちと、いっちょ前にビールを楽しんでいた。
夜のキャンプ場みたいなところだったので気分は開放的になり、星の綺麗さも相まってテンションは最高潮。
結構な量のそれを空けた思い出がある。『これで俺たちもオトナなんだ!』と浮かれ倒した、最高の夜であった。
ーもちろん、ここで終われば、ただの堕落した大学生の一日だ。
神様は、僕の不摂生に容赦なかった。その翌日、右足親指に味わったことのない激痛を覚え、僕は足を引きずり病院へ行く羽目になったのだ。
―これが生涯付き合うことになる【痛風】との馴れ初めである。大人の階段、一気に登り過ぎだぜ、俺。
そこから足掛け7年、発作に見舞われたのはざっくり4回。(ただし内2回はここ1年以内に集中)
色々調べた。色々学んだ。伊達に親指の付け根を腫れさせてきたワケではない。
そこで今日は、『痛風とはなんだ』とか、『防ぐには酒を止めよう』だとか、そんな分かり切った情報を切り捨てて、【身もふたも無い】痛風話をしようと思う。
痛風を恐れている人も、もうなっちゃった人も、ぜひ気軽な気持ちで読んでみてほしい。それでは行こう。
- 痛風発作時の痛みってどんな感じ?
- どうやったら『痛風』になるの?
- 高尿酸のなれの果て。『痛風』がもたらす、恐ろしすぎる別の病。
- 結局防ぐにはどうしたら良い?ー個人的最強の食材を紹介。
- 痛風の特効薬と、ただ1つの注意点。
- 終わりに。:これからの僕と『痛風』。
痛風発作時の痛みってどんな感じ?
まずそもそも『痛風発作』だが、簡単に言えば激しい痛みが出ている状態という意味だ。
このモードになると、足が赤く腫れあがり、少しの刺激で激痛が走るようになる。(この写真だと、僕の右足親指付け根に発症中)
この痛みが、すごく説明しづらいのだ。当事者はその話を聞くだけで顔をしかめちゃうくらい激しいのは確かなのだが・・。
ということで、『この痛み』を何とか伝えようと頑張ってみる。
まず、画像検索をかけてみると、こんなのがヒットした。ちなみに、「gout」とは痛風の意味である。
痛みの激しさは確かに伝わるし、誇張でもないと感じる。ただ、【外側から食い破られるような痛み】ではないようにも思える。
僕の感覚を無理やり言葉にすると、【足の親指を地面につけるたび、そこにこむら返りの痛みが凝縮されてクる】というイメージだ。
とにかく【痛い】というのは通じただろうか?痛風という病名がそもそも、『風が吹く程度の刺激で痛いから』と言われているくらいなのだ。
1000回くらい『痛い』と書き散らしても、他人に僕のそれが伝わるか微妙。とにかくそれくらい、僕からすれば恐ろしい痛みなのだ。
―さて。ここまでの話を読んでいくと、そろそろこんな風にお思いかもしれない。
『というか、なぜそんなに痛いの?』『そもそも痛風って、どうしてなっちゃうの?』
至極ごもっともな疑問だと思う。ということで、これらに答えるべく、続いては『痛風』の原因について書いていく。
どうやったら『痛風』になるの?
ということでこの項では逆説的に、『痛風になる方法』を列挙しよう。全部試し続ければ、すぐに発作がでること請け合いだ。
①毎日お酒を飲もう!特にビールがオススメ!プリン体カットはもっての外!
②おつまみに魚卵と内臓系の肉が最高だよ!子持ちししゃもとレバーを食いまくろう!
③ラーメンは汁まで飲むのが礼儀!余ることなく飲み干すのだ!
④お父さんかお母さんは痛風を持ってるかな?もしそうなら大チャンス!あなたにもその才能がきっと宿っているよ!
という具合。上記の不摂生や、親からの遺伝が原因で、血液中の尿酸値が一定値以上になると・・・。
↓こんな殺意に満ちた形状の結晶が体内に生成される。(尿酸塩結晶)
https://aneuve.xyz/2018/12/01/%E7%97%9B%E9%A2%A8/
そしてそれが主に足の関節に、何故か大集合することにより、あの激痛、つまり『痛風発作』が出てしまうのだ。
この激痛は薬を使わない限り、最短4日は消えないとされ、大体僕も同じくらいの日数苦しむことが多い。
とはいえ、最近はある種の特効薬もあるため、以前よりは恐れなくてよいのかも・・という印象はある。
しかしながら、やはり健康とはそんなに甘くない。痛風には語るも恐ろしい程の『次のステージ』があるのだ。
書きながら血の気が引くが、頑張ってまとめてみる。
高尿酸のなれの果て。『痛風』がもたらす、恐ろしすぎる別の病。
このサイトに詳しく紹介されていた。
痛風とは、『尿酸塩結晶』が関節に沈着することで起きる発作だ。
僕は遺伝的要素が強いため、少々の不摂生で数値が跳ね上がる体質らしい。だから、薬を毎日飲んで、数値を低く抑える生活を続けている。
だが、この数値を抑えるという努力を怠ると、恐ろしい合併症が待っているのだ。
痛風がしばらく出てないからと、特別摂生もせず、薬もサボっているという人は、少々ご覚悟めされよ。
血中尿酸値が高い状態が続くと、沈着は足の関節に留まらないらしく、肘や膝といった部位に出る例もあるらしい。
あの痛みが上半身に来るとか絶望だ。書いていて嫌になる。
さらに、最悪尿路や腎臓への沈着に及ぶこともあるらしい。むろん、尿路結石にもつながることもあるのだとか。
だが、特に恐ろしいのは腎臓。
沈着の度合いが酷くなると、腎臓の機能が低下、最悪透析の生活が待っているのだとか。
―ちょっとこれは笑えないレベルである。頭が真っ白になる恐怖を久しぶりに覚えている。
ということでそろそろ、この恐ろしい症状を抑える方法論に移ろうと思う。以下、個人的に効果があったものに絞ってご紹介していく。
結局防ぐにはどうしたら良い?ー個人的最強の食材を紹介。
細々とした注意事項や危ない食べ物リストは、ネットにあふれているので省略する。
なので、すごく短く、注意点はまとめておく。
ビールは飲まない!魚卵や内臓の肉は控える!ラーメンの汁は少しに留めろ死にたいのか!!!
となる。基本痛風は、食事の不摂生がほとんどの原因だ。だから気を付けるべきものは、ぶっちゃけ『何を食べるか』だけで良い。
ただ、これだけだといささか乱暴だ。どうしても外せない飲み会。たまにはしたい暴飲暴食。
そういう時に、食べたらダメなものを浮かべながらメニューを選ぶのは、どうにも辛いハズ。
なので逆に、痛風に良い食べ物(またはリスクが少ないもの)も引用しておく。ここを摂取しておけば、多少の不摂生もカバーできるはずだ。
コンビーフ、魚肉ソーセージ、かまぼこ、焼きちくわ、さつま揚げ、カズノコ、スジコ、ウインナソーセージ、豆腐、牛乳、チーズ、バター、鶏卵、とうもろこし、ジャガイモ、さつまいも、米飯、パン、うどん、そば、果物、キャベツ、トマト、にんじん、大根、白菜、海藻類
http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/tsufu.html
・・・はい。今上記のリストを読むのをめんどくさがって、下にスクロールしちゃった人。気持ちは滅茶苦茶分かりますよ。
なので、個人的に習慣のし易さと、その効果がバカ高い食品を書いておく。
それは、『もずく』と『ヨーグルト』だ。
黒酢もずくは↓みたいにカップに入っているので、フタを空けてそのままずるりと飲めば良い。
http://www.konnyakuya.com/shohin/mozuku.html
ヨーグルトは言わずもがな。スプーンでシャコシャコやれば、一瞬でその時間は終わる。
効果と手軽さ重視で言えば、『もずく』と『ヨーグルト』が個人的に最強だ。コストもそんなにかからないので、寝る前の習慣にいかがだろうか。
痛風の特効薬と、ただ1つの注意点。
痛風には、ある特効薬というレベルのモノが存在する。(過信はできないが)
それがこのザイロリックというヤツだ。
主観だが、これは恐ろしい勢いで尿酸値が下がるため、安心感が半端じゃない。
お医者さんが聞いたらさぞお嘆きだろうが、毎日この薬とビールを飲んで、痛風発作ゼロの例を僕は知っているくらいだ。
―だがこの薬には、ある注意点がある。
それは、発作時にこれを飲むと、かえって痛みが激増してしまう点だ。消えかけの火に強風を当てるという状況に近い。
原因はよくわからないが、発作時に尿酸値を下げると、かえって発作の度合いが強まるのだという。僕は経験が無いが、これは本末転倒だ。
痛みが出ているときは、必ず処方される痛み止めでそれを抑え、完全に引いてから尿酸値を下げる薬を飲もう。
※市販の薬で痛みを止めるのは全くオススメしない。全然効かないか、逆に痛みが増すかしかない。詳しくは以下の記事を読んでみてほしい。
終わりに。:これからの僕と『痛風』。
ということで足掛け4000字程度、自分の体質(≒痛風)と向き合ってた次第。
友人や職場の先輩からは、『まだ若いのに・・』と同情されるか、『どうしたら防げるの!?』と質問されるかの大体どちらかだ。
彼らもまた、尿酸値が7.0を超えることがあるらしく、戦々恐々とした日々らしい。
ここに書いたことからはなるべく、医学的で、とてもごもっともな話を除外したつもりだ。リアルを書くというのが目的だし。
今後僕は、別に薬を飲むことに不便を覚えているワケじゃないし、毎日魚卵とレバーを食べないと辛いという偏食でもないので、実際何をするでもない予定。
尿路結石とか腎不全とかは流石にご勘弁なので、そこだけは絶対に防ぐという気持ちで、ほどほどに不摂生を繰り返す、というのが正直な思いだ。
敵を知れば百戦危うからず、という言葉がある。別に僕は痛風を敵だと思ってないが、それについて知っておくのは大切だとは思う。
既に痛風で苦しんでいる人や、痛風になりそうな人、痛風って何?という状態の人、全ての人に有益な情報が書けていれば幸いだ。
それではこのブログ多分最長の記事、ここまでお読みいただきありがとうございました。